結婚式ビデオ業者の探し方と情報サイトの見極め方
今回はブライダル業界の裏事情をお伝えします。
何度かこの手の記事は書いていますが、新郎新婦さんにちゃんと伝えたいことがありますのでまた書きます(汗)
・結婚式場のビデオ撮影の価格が高いと感じて外部業者を探してる人。
・どのビデオ業者がいいのか比較サイト見てもイマイチわからない。
・いろんな情報があって、結局どこがいいのか分からない。
・持ち込みNGな式場で契約しているけど、やっぱり費用を節約したい人。
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結婚式ビデオ業者情報の信憑性は?
今日は、結婚式ビデオ業者のお話です。
結婚式のビデオ撮影(記録撮影・DVD撮影など)は、映像の打ち合わせを行うときに「どれを頼むか」という選択を行って決めていきます。
オプション商品という項目なので頼まれる人は「半々くらいから7割くらい」かもしれません。
でも、せっかくの結婚式ですから、記録として映像で残せるならそれに越したことはないですよね?
そんな理由から、インターネットで情報を集めている新郎新婦さんのお二人の場合「ズバリ式場の値段が思っていた以上に高額に感じたから」という理由で、他に方法がないか調べていませんか?
そんなときにグーグル先生で検索してみると、
・友人が撮れない結婚式はありません。
・持ち込み禁止は独占禁止法に違反しています。
だから、こんなに安くできるんです。というキャッチコピーで新郎新婦を煽るサイト。
式場はボッタクリだ!過剰な利益を乗せているからだ!式場では絶対頼むな!みたいなサイト。
持ち込みビデオ業者を厳選してまとめてみました!みたいなサイト。
あなたはどう思いますか?どんな情報を信じますか?
私は結婚式場からの依頼や、一般の新郎新婦さんからの依頼を受けてビデオ撮影しているカメラマンの1人でもあり経営者でもあります。
このようなサイトに書いてある文章を読んでいると「確かにそう」という部分もあれば、「いや、本当は違うでしょ」と感じる部分もたくさんあります。
でも、結婚式が初めての新郎新婦さんにとっては「そうなんだ」と、自分たちにとって都合の良い情報を信じてしまう可能性があると思います。
それぞれのサイトの目的、ビジネスモデルの違い。いろんなサイトがありますが、「新郎新婦さんにとって本当に欲しい情報とずれていることもある」ということを知って欲しいので、今回はこんな感じの文章で進めていきます。
情報サイトの目的を見分ける
まず初めに、ここ2年前くらいから急激に増えてきている「まとめサイト」的なものです。
結婚式の情報を専門に扱っているサイトもあれば、格安ビデオ業者まとめ〇〇選!みたいなタイトルのサイトなど、色んな情報を見つけることができると思います。
代表的な大手メディアと言えば、、
みんなのウェディング
花嫁の為の情報サイトmarry
ゼクシィNET
などがありますよね。
そして、今回注目して欲しいのが、格安ビデオ業者まとめ〇〇選!みたいなタイトルのサイトです。
これって何の為のサイトか分かりますか?
選定したキーワードでアクセスを集め、記事内に設置している広告をクリックすると、サイト運営者に報酬が入る仕組み。
■特徴
・まとめ記事が多い。
・記事内やサイドバーに広告がある。
・誰が書いているかわからない。
・個人ブログやNIVERなど。
・具体的な内容というよりも、ネットで集めてきた情報が紹介されている。
この手のサイトは、新郎新婦の為ではなく広告収入を得るために作られているサイトです。また、誰が書いているのか、どんな会社なのか不透明な場合が多く、そもそもブライダルの仕事していないライター(ブログを書くのが仕事の人)が書いていることもあります。まとめ記事(1000文字〜1500文字)程度の薄い内容はクラウドサービスなどでライターを外注し、1記事500円~1500円でまとめサイトを作らせている人もいます。そんなサイトでも、検索したら出てくるのが今の世の中です。
結婚式の色んな情報を提供しているサイトです。主にインターネット事業を行なっている会社が運営していることが多い。オウンドメディアとも呼ばれていて、今のWebマーケティング手法の一つです。このサイトが育ってくると、アクセスは膨大な数になりますので式場や業者へサイト内広告募集を行うとことで収益が上がる仕組みになります。
■特徴
・結婚式専門の情報サイトであること。
・ウェディングの色んなジャンルの情報があること。
・実際の花嫁さんの体験談なども掲載されている。
このサイトに乗っている情報は花嫁さんから支持されているメディアも多く、代表的なのが先ほど述べた「みんなのウェディング」「marry」などがこれに該当します。こちらは本当に色んなアイデアや実例なども掲載されているので、参考にされている花嫁さんたちも多いです。ただし、式場や業者の掲載に関しては、広告費を払っている企業になります。費用対効果は大きいですが、個人事業やフリーランスが広告掲載するには敷居が高いですね。
これは自作リンク目的のことが多いようです。リンクとは、指定したサイトのページへジャンプする文字やボタンのことです。外部リンクというSEO対策に用いられたことで、一時期大量にリンクを貼ることで、運営しているサイトがグーグルで上位表示された手法ですが、過去の話になっています。
■特徴
・誰が書いたか分からないまとめサイト。
・NIVERなども多く利用されていた。
まぁ、この手のサイトで「お!ここ良さそうだ!」と思う新郎新婦さんは少ないと思いますので、もう書きませんw
色々な情報サイトがある中で、次に目にするのは実際のビデオ業者のサイトだと思います。次の項目からより深い業界の話をしていきます。
式場のビデオ価格は高すぎる!みたいな業者さん
結婚式の映像会社で取り扱っている商品の一つが、当日のビデオ撮影です。
このビデオ撮影(記録撮影)の価格が高い!式場はボッタクリだ!なんてすごい批判している会社さんもありますね。
この文言(キャッチコピー)は、その会社が決めることなので良し悪しはないと思ってます。
要するに「式場の価格は高いです。でも、本当はもっと安くできるんですよ。」という低価格を売りとしているビジネスモデルです。
費用を節約したい新郎新婦さんにとっては、式場でビデオ撮影を依頼すると20万円。でも、こちらの業者へ依頼すると5万円。という価格設定だった場合、15万円も節約できることになりますね。
この価格差に魅力を感じてもらうためのキャッチコピーとなるわけです。
なぜこんなに差があるのでしょうか?
それは、実際に撮影に入るビデオカメラマンの賃金(日当)にも関係してきます。
フリーランスやアルバイトの平均的な報酬は、1件の撮影に対して1万円〜3万円です。
機材を持っている、撮影スキルによって報酬は変動しますが、全国的にはこの相場が多いとのことです。私の周りのフリーランスや下請けを行なっているビデオカメラマンから聞いています。
雇う側としては人件費が1万円の場合、5万円で新郎新婦さんに販売すると4万円の利益になるわけです。低単価で数を集めることができれば、月に30件撮影できた場合、利益は120万円となりますね。ここからその他の経費や出費がありますが、件数を増やすことで売上は増加していきます。
また、自社スタッフを抱えている場合、この金額設定と件数では正直難しいので、価格はもっと上がると思います。安ければそれなりに理由があるということ。
そして、この仕組みは結婚式場でも当てはまることもあります。多くのビデオ撮影していた方はここに疑問を抱いていたから、上記のような「ボッタクリだ!」みたいな文言になるのかもしれません。
日当1万円で撮影していたのに、新郎新婦が払うお金は20万円。おかしい!!みたいな感じだと思います。
ビデオ撮影の本当の価値と価格とは?
・・・で、新郎新婦さんであるお二人にとって、報酬がどうだ、利益がどうだ、という話よりも、どのくらいの価格で、どのような内容が手に入れることができるのか。ということが重要だと思います。
マクドナルドのハンバーガーの原価は〇〇円だ!みたいな話を若い頃したことないですか?でも、美味しいから買いますよね。食べたいから買いますよね。
新郎新婦さんも、記録撮影を依頼することで自分たちの結婚式の様子や、挙式や披露宴で自分たちが見えない部分も映像に残せます。
「頼んでよかった!」「家族で見たい・見せたい」というためにビデオ撮影を希望すると思います。
その映像に見合った価格と内容が盛り込まれているならば、高い・安いと判断するのは人それぞれの価値観です。
それに日当1万円のビデオカメラマンで残した映像と、20万円で請け負っているビデオカメラマンの作品は明らかに違いがあります。
この違いを値段で判断するのか、内容を重視してより高品質なものを求めるのかは新郎新婦さんによって違います。
低価格で販売している企業は、価格を重視した新郎新婦さんをターゲットとしたビジネスモデルなのです。そのことから、値段を重視した新郎新婦さんにとって式場価格と内容に不満を持つのは当然だと思います。
本当に問題なのは持ち込みNGな式場でも撮れます!というサイトです。
持ち込みNGでも大丈夫です!と、なぜ言える?
持ち込みNGな式場への対処法などでこういった内容が記載されていることがあります。
・持ち込み禁止は違法です。
・ゲストとして出席すれば大丈夫。
確かに、友人だから撮影することは可能かもしれません。持ち込み禁止の対応に関しても、判例や消費者法の改正により、消費者に優しくなりつつあるのも事実です。
そのことから、この言葉自体が間違っているかと言われると、そうではないのです。
ただ、これはいかに外部カメラマンを式場で撮影させるか。ということが目的であって、新郎新婦さんが望んでいる内容が手に入るかは全く別の話なんです。
どういう事かと言うと、
通常ビデオ撮影を行う場合、以下の撮影を行います。
・親族紹介やリハーサルの様子(式場によっては撮影しない場合もあり)
・挙式から披露宴
・お開きでお見送り
まず、友人が入れる場所は一般のゲストと同じなので、ブライズルームやリハーサルは撮れません。挙式中も椅子に座ったままになります。ということは、本来撮影できるはずの内容が撮影できないということになります。
これを了承した上で友人として撮影してもらうのはいいかもしれませんが、この程度の内容だったら本当の友人に撮影して貰えばよくないですか?プロ用のビデオ機材も1泊数千円からレンタルできますからね。
例外もあります。
それは、式場から「友人して出席してもらえれば、業者カメラマンとして撮影できますよ。」と、許可された場合です。あらかじめ要望と撮影条件が業者として撮影できる環境であれば、本来撮影できる内容になるので、商品として当たり前の内容を撮影することができます。
問題視しているのは、「式場は持ち込みNG。だったら友人として式場に内緒で出席すれば撮影することができる」という風に、ゲストとして外部業者を呼べば問題ない。と認識してしまうような説明が問題なんです。
なんのために外部カメラマンを友人として出席させてまで頼むかというと、プロに撮ってもらったビデオ(式場と同じような商品)を安く残したいからですよね?
・友人として出席すると撮影はできる →これは撮影ができるということ。
・友人として出席して撮影できる内容は、式場のビデオ商品と同様の撮影環境ではないということ。
でも、この手の方法では当然できないのです。はっきり言いますが、式場も同じような手口を使う業者は山のように経験しているばずなので、よっぽど鈍感な人じゃなければ「あ、外部カメラマン呼んだな・・」と100%わかります。
すると、どうなると思いますか?
契約違反になりますよね。プランナーさんを裏切ることになりますよね。万が一、式場から違約金を請求されたらどうしますか?
それだけのリスクがあることを知った上で依頼するならいいと思いますが、このような説明が事前に行われていないのが問題になっているのです。
契約後に持ち込みNGは違法だとか騒いでも、精神的な負担を抱えるのは新郎新婦であるお二人なんです。
そんな精神的に苦痛を抱えながら式場と裁判を起こしてまで、結婚式を挙げたいと思いますか?一生の思い出をネチネチした記憶にしたいですか?
そもそも、そんな思いや交渉をするために結婚式場と契約した訳ではないはずです。その式場が気に入ったから契約しているはずです。
このような新郎新婦さんの気持ちや将来を考えずに、持ち込みさせることを優先的に行なっている業者が存在しています。中には全国どこでも大丈夫みたいな会社もあります。
スタッフは出張するのかな?
いや、違います。先ほど述べたようなフリーランスや、アルバイト登録をしている地域ごとのカメラマンを式場へ派遣させて、日当1万円〜2万円で顔バレしないようにしているのです。
サイトに掲載されている撮影実績の式場に聞いてみました。すると予想通りの返答がありました。
「え?そんな会社知らない。」
「そんな業者は出入り禁止だよ」
しかも、結婚式を行なっていないホテルでも撮影実績が載っているので、ジブリのキャラクター風に言います。
「ふしぎ〜♫」
持ち込みは契約前に交渉をしましょう
最後に前項の記事にも書きましたが、消費者法の改正により持ち込み禁止など、「不利益事実の不告知」に該当する場合、返金やキャンセル料の支払い免除が適用されます。つまり、契約前の段階で「持ち込みに関する十分な説明」が行われていない場合、消費者である新郎新婦を守る法があるということ。
何事も契約前がとても重要ということです。
また、費用節約が目的であれば、ビデオ撮影だけでなく結婚式全体の費用を見直す方がよっぽど節約に繋がるケースが多いです。節約したいと思って外部業者や友人に頼みたいと考えているのであればこちらの記事も参考にされてみてください。
→熊本で結婚式のビデオ撮影を業者や友人へ依頼するときのメリットとデメリット
最後までご覧いただきありがとうございました。
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