
一生に一度の結婚式。その中で一番最初にゲストへドレス姿をお披露目するのが挙式シーンです。
チャペルの扉が開いて初めてゲストと顔合わせになるので、扉が開く瞬間は緊張がピーク!という新郎新婦様も少なくないはず。新郎新婦様にとって、結婚式は初めてのことだらけです。
不安を少しでも和らげる為に、挙式の流れはしっかり把握しておきたいところですよね。
挙式のリハーサルは必ず行われるものですが、リハーサルをするタイミングは式場によって変わってきます。
前もって別日にリハーサルを行う式場もあれば、本番前のチャペルでリハーサルを行い、そのままチャペル控え室で待機→挙式スタートという式場もあります。私が住んでいる熊本県周辺地域では後者の式場が多いようです。ただし、リハーサルといっても15分あるかないかの簡単なものが多いです。
本番の挙式では、互いに愛を誓い合い、誓約を交わすのですが、一つ一つの演出にしっかりと意味があるのです。
「緊張しながらでも一つ一つの「意味」を大事に演出していきたい」
「一度のリハーサルでは挙式の流れは掴みづらくて不安」
そんなお悩みをもつプレ花嫁さんのためにもチャペル挙式のまとめをご紹介します。
*目次*
・一番ドキドキがピークに!挙式の入場前
・いよいよ挙式スタート。新郎入場
・感動の名シーン。新婦入場
・賛美歌を歌う理由
・挙式開始の宣言 有名な「はい、誓います」のシーン♡
・ここも憧れの名場面!指輪の交換
・一番のシャッターチャンス!誓いのキス♡
・結婚証明書への署名
・締めくくりの結婚宣言
・笑顔の退場
一番ドキドキがピークに!挙式の入場前
通常、挙式が始まる前はお支度部屋から移動〜チャペル近くにある新郎新婦様の控え室で待機。という流れになることが多いです。
多くの式場が、チャペルに入場してくるゲストとバッティングをしないような控え室・建物の構造になっていたり、タイミングをずらしたりしてくれます。
やはり直前までゲストにはドレス姿は内緒にしておいて、扉が開いた瞬間「おお~♡」というたくさんの声が聞きたいですよね。
控え室で待機している間は、ゲストがチャペルへ入場中なのでたくさんの「ワイワイ」という声が聞こえてきますのでドキドキがピークになる新郎新婦様も多いようです。
緊張気味の新郎様の場合、入場前にソワソワと動き回り、今から一生の愛を誓い合う最愛の奥様に「ジッとしなさい」と怒られるのがお約束パターンです♡
いよいよ挙式スタート。新郎入場
いよいよ挙式のスタートです。ウェディングソングと共に扉が開くと、まずは牧師さんが入場します。牧師さんの後に続いて新郎様の入場です。
新郎様の中には、満面の笑みで入場してこられます(^^)ゲストの方々も緊張した空気が緩み思わずつられてニコニコなんてことが多いですよ♩
*新郎が持つ白い手袋の意味とは*
タキシード姿の新郎様が手に持っている手袋。実は一度もはめないんです。はめないのになぜ手袋をと疑問に思うかもしれませんが、それには2つの諸説があります。
■1つ目の諸説
「白い手袋」は大事なもの・大切なものを扱う際に「敬い」を表すために着用されてきました。
しかし結婚式の日は新郎新婦様が一番敬われる立場になる為、手袋をはめる必要がなく着用はしない。ただ、いざという時にいつでもその用意があるという意味を含め、新婦をエスコートする左手とは逆の右手に手袋を持つようになった。という説があります。
■2つ目の諸説
白い手袋を「剣」と例えられている説。万が一、何かが起こった時「この剣で新婦を守ります」という意味が込められているようです。新婦様のお父様が手に持っている手袋の意味も同様で「この剣でここまで娘を守ってきました」という意味か込められている説。
共通してとれるのが、新婦を守る・敬うという意味が込められている様です。
感動の名シーン。新婦入場
そしていよいよ新婦様のご入場です。ここでは新婦様はもちろん、ご両親も主役となる場面です。
このシーンで涙を流されるお父様やお母様もたくさんいらっしゃいます。扉が開くと新婦様とお父様の入場。扉の少し前でお母様からのベールダウンがあります。
※扉が開いたらお母様と新婦様。そのままベールダウンという流れもあります
※扉が開く前にべールダウンしているという流れもあります
ベールダウンが終わるとお父様と腕を組み、新郎様が待つ方へウェディングステップでゆっくりと歩いて向かいます。
新郎様の元へたどり着いた後は、新婦様のお父様と新郎様がギュッと握手を交わし、次は新郎新婦様の2人で腕を組み牧師さんの元へと歩いていきます。
*お母様からのベールダウンの意味*
■ウェディングベールとは?
古代ギリシャ・ローマ時代、花嫁がつけるベールには清浄の象徴として邪悪なものから身を守るための魔除けとして使われていました。古来、悪魔は純潔な女性を狙って必ず結婚式に現れて、花嫁をさらっていくと恐れられていました。
その悪魔に見つからないように、花嫁にベールをかぶせて教会へ向かっていました。そのお支度が独身の娘への最後のお支度となるベールダウンの演出だとされています。
また、チャペルの扉をお母様のお腹の中とも表すことから汚れを知らない生まれる前の様子を表すとも云われています。
必ず結婚式に悪魔が現れて花嫁をさらっていくって、恐ろしい時代だったのでしょうね。そう思うと今の時代の平和な日本に生まれて良かった〜と思います。
*お父様と歩くバージンロードの意味*
バージンロードは新婦様のこれまで歩んできた「人生」を表しているとよくいわれます。
チャペルの扉の中がお母様のお腹の中、生まれる前を表しています。
そして扉が開く瞬間・・それは新婦様がこの世に生まれた瞬間、誕生の日を表しています。
お父様と踏み出す一歩一歩が1歳・2歳・3歳・・・とこれまで歩んできた人生を表しています。そして新郎様へのバトンタッチの瞬間。新婦様が新郎様に出会われた瞬間です。
お父様が「これまで娘を大切に守ってきた。これからは君が娘を大切に守ってくれ」という意味を込めて硬く握手を交わします。そして新郎様と向う祭壇は「これからの人生」を表しています。
このようにバージンロードでは「過去・現在・未来」を表すとされています(^^)
*新郎新婦様の立ち位置にも意味が・・・*
挙式中の新郎新婦様の立ち位置は新郎様が新婦様の右側に立つのですが、これにもきちんと意味があります。
昔、男の人は右手に剣を持ち左手に盾を持って戦っていたことから、何か起こった時に左手の盾で新婦様を守れるように。という意味を込めて新郎様は新婦様の右側に立ちます。
新婦様はたくさんの方々に守られているんですね♩(*;;*)
賛美歌を歌う理由
新郎新婦様が祭壇に着かれると始まるのが賛美歌です。ゲスト全員と伴奏に合わせて一緒に歌います。
「いつくしみ深き〜友なるイエスは~♩」という聴き慣れているのが、賛美歌312番ではないかと思います。
< 歌詞 >
いつくしみ深き 友なるイエスは
罪 咎(とが) 憂いを とり去りたもう
こころの嘆きを 包まず述べて
などかは下(おろ)さぬ 負える重荷を アーメン< 訳 >
慈しみ深い(深い愛情に満ちた)、友なるイエスは
罪や咎(過ち)、憂い(憂鬱)と取り去ってくださる。
心にある嘆きを隠さずイエスに伝えることで、
背負っている重荷を彼の元に下ろせるはずだ
アーメン(まことにそのようでありますように)
*どうして賛美歌312番を歌うの?*
一番の理由として賛美歌312番の歌詞が有名であるからだとされているようです。チャペル挙式では参列者であるゲストと一緒に賛美歌を歌います。このことから聖歌隊の方だけでなく、みんなでイエス・キリストへ祈りましょう。というところから使用されているそうです。
*歌詞に隠された悲しいお話*
作詞者のスクライヴェンは、とても恵まれた家庭に生まれ育った男性でした。
大学卒業後に出会い愛し合い、結婚の約束をした婚約者がいましたが、なんと結婚式の前日ボートの事故で彼女は亡くなってしまいます。このことに深く悲しみ、絶望のどん底にいた彼ですが、その後「友なるイエス・キリスト」を心から信頼し祈ることでイエスからの慈しみや慰めを得て、再び立ち上がることができました。
この時の経験や心境を、病に苦しむ母を励ますために贈った詩が、この「いつくしみ深き・・・」なのだそうです
引用元:ブライダルの今と昔|ブライダル総研:結婚式で歌われる賛美歌の意味
*賛美歌312番を歌う意味とは*
結婚は幸せなことだけではありません。誓いの言葉に「病める時も健やかなる時も」という言葉があるように、この先二人の未来には様々なことがあるでしょう。
そんなとき、何か大いなる大切な存在がいつも慈しみを持って見守ってくれていると信じられることは人生において大事なことです。という意味を含めて歌われています。”
引用元:ブライダルの今と昔|ブライダル総研:結婚式で歌われる賛美歌の意味
挙式開始の宣言 有名な「はい、誓います」のシーン♡
賛美歌を歌い終えた後は、牧師さんから「新郎◯◯さん、新婦◯◯さんの挙式を執り行います」という挙式開始の宣言があります。
そしていよいよ誓いの言葉がやってきます。よく恋愛ドラマや映画などで見かける、女の子なら誰もが憧れる「はい、誓います」の名シーンです♡
< 誓いの文言 >
「あなたは、この者と結婚し、神の定めに従って夫婦となろうとしています。あなたは、その健やかなる時も、病める時も、喜びの時も、悲しみの時も、富める時も、貧しき時も、これを愛し、これを敬い、これを慰め、これを助け、その命の限り堅く節操を守ることを誓いますか?」(※中身が多少異なる場合もあります)
ここはリハーサルでも行います。恥ずかしくて笑みがこぼれるときもありますが、落ちついて大きな声で「はい、誓います」と伝えましょう。
この前、新郎さんがふざけて「ハイ、、チカ〜イマ〜ス」と、日本語がカタコトの外国人のような発音で誓ってました。
牧師さんのマネをして笑いをとろうと思ったのでしょうか…新郎ゲストの友人は笑いながらヤジを飛ばしてましたが、新婦側のゲストはどん引きでした。ご親族は、、、言うまでもないですね。
中二病なのかな〜?と思いました。
「俺はキリスト教じゃないし、何で神様に誓うの?」と思っているのであれば、
「だったらキリスト式じゃなくて人前式か神前式、仏前式にしたら?」と正論を叩き付けますね。
一生に一度の結婚式で、お嫁さんは夢にまで憧れたチャペルでの結婚式を挙げているのですから、お嫁さんや新婦側のご両親の気持ちを考えた行動と誠意を結婚式で見せてあげることも大切だと思います。
ここも憧れの名場面!指輪の交換
ここも恋愛ドラマや映画でよく目にする名シーンですよね♡
一生に二度とは買えない大事な大事な結婚指輪。一生身につけておく物なので、指輪を選ぶ時にはお二人でたくさん悩まれたと思います。早く指輪をつけたくてウズウズしていた花嫁様も、結婚式当日まで指輪をはめることを我慢される方が多いです。
そのようにこれから一生身につけておく大事な大事な結婚指輪を初めて指に通す瞬間なのですから、すごく大事な場面になってきます。
*なんで結婚指輪をはめるの?*
結婚指輪の丸い形は「永遠に終わりのない(途切れない)愛情」を表しています。
それを身につけることによって、お互いの存在をいつでも近くに感じていられるのでしょう(^^)
また、結婚指輪を一時も外すことなく身につけておくことによって、結婚式で交わした「誓い」を忘れない。という意味もあります。
そのような意味を持つ結婚指輪を交換することによって、言葉だけではなく「形」にして誓いを表すことだとされています。
*なんで結婚指輪は薬指にはめるの?*
古代ギリシャでは「心臓は人間の感情を司る場所」だとされており、左手の薬指は心臓に繋がる血管があると考えられてきたことから、ハートの繋がる左手に指輪をはめることで、結婚の誓いをより強いものにする。という意味があります。
ある式場での指輪交換のシーンでは、左胸に指輪をかざして「この指輪を〜」と宣言しながら指輪交換を行う挙式をされています。指輪交換の由来を忠実に再現しているのでしょうね。
一番のシャッターチャンス!誓いのキス♡
さあ、いよいよやってきました!誓いのKissです(*^^*)♩
ここはゲストからもかなりのシャッター音が聞こえてくるほどのシャッターチャンス♡
私たちカメラマンにとっても「絶対に撮り逃せないシーン」です。
リハーサルでも説明がありますが、でできるだけ長めのキープ時間が欲しいところ♡3秒キープ推しです(それ以上可)
新郎様がベールを挙げて新婦様の肩を持ち新郎様からグッといくのですが・・(**∀**)〃
ここで注意!
ウェディングキスをする場所は新郎新婦様ご自身で決めることができるのですが、新郎様のお顔が新婦様のお顔に被らないように、新郎様が右側に顔を傾けてからチュッとされるとお写真も綺麗に残りますよ~♩
*なんで誓いのキスをするの?*
誓いのキスは、新婚ホヤホヤ夫婦のラブラブ♡をゲストにお披露目するためではなく、先ほどゲストと神に約束した「誓い」を封じ込める。という意味を持って演出されます。
また、ウェディングキスの際に新郎様が新婦様のベールをあげることは新しい人生、生活のスタートを表しているといわれています。
「言葉」で誓い、その誓いを「形」で表し、最後になくならないようしっかり閉じ込める。
このように「誓い」の部分ではとてもひとつひとつの意味が深いんですね。
*誓いのキスはどこにする?人気ランキング*
「誓いのキスといえばやっぱり唇でしょ!」というカップルもいれば「恥ずかしくて人前でキスなんて無理!」など、様々なカップルがいらっしゃいます。
実は必ずしも口にしなければいけないという決まりはなく、新郎新婦様ご自身でキスをする場所は決めれます。
どこに誓いのキスをするか迷っているカップルさんは必見です!人気ランキングを参考にしてみてください♩
1位♡ やっぱりくちびるが断トツ
みんなが思うように、やはり最も多いのは「唇」でした。もともと誓いのキスには「結婚式中に二人で立てた誓いを封印する」という意味があります。そのため、お互いが口を塞ぐことが一般的ななっているようですね。
2位♡ 新郎が新婦のほっぺに
新郎新婦本人たちに人気が高いのは、花嫁の頬に花婿がキスをするというもの。両親や親族が揃っている前でのキスは、儀式であれども恥ずかしいものですよね。そのために彼女のほっぺにチュッと、かわいい誓いのキスをするカップルが増えています。
3位♡ おでこは最も絵になる場所
結婚式に参列した同世代の女性から圧倒的な人気は「おでこ」なのです。少し腰を落としてベールを上げられた花嫁のおでこに、新郎からのキス。このパターンが女性に人気が高いのは、花嫁が最も美しく見えるスタイルだからなのです。
4位♡ お姫様気分になる手の甲も
少数派ですが、新婦の手の甲に誓いのキスをするというカップルもいます。このときに新郎がひざまずき、まるで「姫、お手を…」というように花嫁の手をとってキスをするのです。
幼少の頃から女性が憧れているお姫様気分にしてくれ、見ている女性たちもうっとりしてしまうようです。
ここで、カメラマンとして1ポイントアドバイス!
できるだけリハーサルで行った通りのことを本番でも行うようにしてください。
例えば、誰にも相談せずに本番でいきなりひざまずいたり、物を渡したりなどすると、撮影ポイントがずれてしまうことがあります。リハーサルで行ったシーンを本番で撮影する為に、シーンごとの撮影ポジションなどがあるのです。何かやるときは事前に申告されることをお勧めします。
また「こういう風なことをしたいから、こんな写真撮って!」と言われてたのに、リハーサル通りにしない。。というのも勘弁して下さい。
結婚証明書への署名
結婚証明書へ新郎新婦様・牧師さんのお名前をそれぞれに署名していきます。漢字でもローマ字でもどちらでも大丈夫です☆
アメリカなどでは法的な効果を持っていて役所などでも通用する公的書類です。日本では法的効果はありませんが大事な演出のひとつとなっています。カトリック教会の場合は新郎新婦に加えて2名の署名を書いてもうらうことがあります。
締めくくりの結婚宣言
祈りを捧げ、すべての演出が無事に終わり、結婚の誓約が成立したことを、牧師さんが最後の締めくくりとして言われます。
この時に新郎新婦はゲストの方を向いています。お顔をできるだけ上げてゲストの視線や表情を見てみてください。そうすることで自然な笑顔が生まれ、結果的に写真などでもとても良い表情が残す事ができるでしょう。
笑顔の退場
挙式の進行内容が終了した後は、いよいよ退場です。退場の際にフラワーシャワーをするカップルもいれば、退場した後にフラワーシャワーをするカップルもいらっしゃいます。
今まで「シーン」と静寂していたチャペルが、拍手で賑やかになり、ゲストの横を通ると「おめでとう〜!」という声もたくさん聞こえてくるでしょう。
滞りなく挙式も終わり、緊張も取れたのか、すごくニコニコしながら退場される新郎新婦様もたくさんいらっしゃいます!挙式終了後はブーケトスや記念写真撮影などの演出をされる方も多いです。ここからはお支度室に戻り、ゲストは披露宴会場へ。
そうして披露宴開始の準備が始まっていくわけです。
まとめ
参列された結婚式でも、進行されるがままに流れていった一つ一つの演出には、きちんと意味があったんですね♩(*^^*)
チャペル挙式では、緊張しながらも演出の意味を踏まえて進行していくことで、お二人にとってはより強く未来を大事に誓い合える夫婦になれるのでは!?と思います。
また新郎新婦様だけではなく、ご両親に演出の意味を伝えることによって、より感情が入ってもっと感動してもらえる挙式になること間違い無しです。リハーサルの時にご両親へも説明してくれる式場もありますよ。
進行に関しては、結婚式場さんによって進行内容は変わってくることもありますが、おおまかな進行の内容を把握しておくことで緊張していても落ち着いて本番を迎えることができます。
一生に一度の大切なシーン。
いつまでもみなさんの大事な記憶に残る思い出となりますように。