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披露宴のムービー演出を台無しにしない為に必要な3つコト

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約10分

結婚式・披露宴のムービー演出

披露宴の映像演出で色々なムービー演出(オープニングやプロフィール、サプライズなど)が上映されることが多いのですが、せっかく作った映像が◯◯なだけで台無しになってしまうことがあります。

式場へ依頼される内容だけでなく、ご自身や友人が作ってくれる映像もあると思います。プロフィールムービー(生い立ちビデオ)や、サプライズムービーもその中の一つですね。

今回は「披露宴のムービー演出を台無しにしない為に必要な3つのコト」というテーマでお話したいと思います。

映像を見る環境作りが重要

披露宴のムービー演出

映像の内容はこうあるべき、長さは何分くらいがいい。というのもありますが、そもそもゲストに見てもらえる環境作りをすることがとても重要です。
映像自体の内容よりも、まずは見てもらう体制を整えなければせっかくの映像の魅力や内容が半減してしまいます。

サプライズムービーの場合

例えば、「新郎へ向けたサプライズムービー」を新婦さんと友人やご家族で一生懸命作ったとしましょう。

たくさんの手間と時間をかけて完成させたDVDを式場へ渡して一安心。。。ではないんです。

いつ、(進行表のどのタイミングで)
どこで、(披露宴会場のどの位置か)
どういう風に新郎へ見てもらうようにするか。

というタイミングやシチュエーションを念入りに打合せすることが重要です。

新郎へサプライズムービー

こんな失敗例があります

新郎が見ていない
ゲストがお酒を注ぎに来て見れない
披露宴会場がざわついたままで聞こえない

一生懸命作った映像でも、見てもらえなければ台無しになってしまいます。

プロフィールムービーの場合

式場によって上映タイミングも違ってくるのがプロフィールムービーの上映タイミングです。

よくある上映するタイミングとしては、

・中座中
・入場前
・お手紙の前

という順番が多いと思います。披露宴の進行によって合わせることも多いのですが、他の演出(ケーキ入刀・テーブルフォトなど)を詰め込みすぎていると上映タイミングも「ここでしか映せない」という状況にもなります。

プロフィールムービー

こんな失敗例があります

プロフィールムービーの上映は9割の披露宴であるムービー演出ですので、ゲストも「プロフィールムービーが上映される」という認識は頭にあります。ただ、プロフィールはご両親やご家族に向けられる内容も多いため、ご両親が見ていないというパターンがしばしば見ることがあります。

・両親がゲストにお酌して廻っている最中に上映される
・新郎新婦が会場内にいるとお酒を注ぎにゲストが来る

披露宴会場の状況も大事

披露宴会場

披露宴中にはお料理を運ぶスタッフ
ゲスト人数が多ければ多いほど、配膳スタッフさんはお料理を運ぶ回数も多くなることになります。お飲物のオーダーも受けながら配膳されてますので、上映タイミングによっては「料理を運んでくるタイミングと重なる」という状態になってしまうことも。

お料理のタイミングはプランナーさんに要相談です。ただし、披露宴の状況によっては映像演出中や余興などが行われている最中でも運ばざる得ないこともあります。

解決策は?

披露宴で映像演出を行う場合、誰に見てもらいたいか?ということがとても重要です。進行の流れでベストなタイミングをプランナーさんと相談することは必須になります。

特に両親に見てもらいたいムービー演出の場合、キャプテンからお声をかけて着座頂くことはできるはずです。(スタッフの言うことを聞いてもらえることが前提ですが・・)

料理のタイミングは完全に管理するのは難しいケースもありますが、事前にプランナーさんや司会者さん、キャプテンに映像演出への要望も伝えると、より気を配ってお声掛けや、司会者さんもゲストにアナウンスしてくれるようになります。

当然、普段から上記のようなことをされてる式場さんも多いですが、ここでは「意向を伝えることが大事」と思ってくださいね。

スクリーンと映像の問題

披露宴会場でスクリーンを見ているゲスト

一般的にプロジェクターを通して大きなスクリーンに上映することが多いのですが、スクリーンに写る画面の比率というものがあります。
ここでは、スクリーンの高さ、位置、画面の比率と映像の内容のお話をしていきます。

今でも多い4:3

昔のテレビ画面のような四角に近いスクリーンです。
式場や外部の映像会社へ依頼する物に関しては心配ないとは思いますが、自作や友人に作ってもらう場合の注意点があります。

画面の両端が切れてしまう

映像編集する時の画面比率が16:9の状態で編集・DVD制作をすると、4:3のスクリーンで上映した時に両端の映像が切れてしまいます。
再生機器によっては自動で調整されて(もしくは手動で設定変更する)通常通り上映できることもありますが、スクリーン機材は式場のものではなく、提携している映像会社の機材であることがあります。

その場合、式場のスタッフさんでは調整ができないことがありますので注意しましょう。再生や音量調整といった簡単な設定は式場スタッフさんでも容易にできると思います。これは、音響照明のスタッフさんを外部業者さんへ委託している式場さんの場合です。

このことから、4:3のスクリーンの場合は規格に合った映像編集・DVD制作を行う必要があります。

16:9の場合

テレビ画面とやパソコンと同じような画面の比率です。
この場合は、4:3で制作した映像も再生可能ですが、16:9で映像制作する方がおすすめです。

それは、プロジェクターや再生機器によって4:3の画面が16:9に横に伸びてしまう映像に自動検出されることがあるからです。細く見えるならまだしも、横に顔も体も伸びてしまいますので避けたいですね。。

今の編集ソフトはスタンダードで揃っているはずなので、16:9で編集・DVD制作を行うようにしましょう。

スクリーンの高さとテロップの関係

披露宴でムービー演出が行われる場合、基本的にゲストは着席しているはずです。
そこで、座ってからスクリーンを見るわけですが、スクリーンが目線のどの高さにあるのかも結構大事です。

天井の高い披露宴会場の場合、スクリーンも高めの位置に設置してあることが多いのですが、中には低い位置にスクリーンが設置してあったり、高砂の真後ろに上映する会場もあります。その場合、どのようなことに注意すべきなのかを説明します。

披露宴|映像演出中の雰囲気

スクリーンが低いと後ろの人は画面が見えない

披露宴会場の中には「絶対あとからスクリーン付けたよね」というくらい不自然な場所にスクリーンがあることもあります。

低い位置にあればあるほど、後ろの人は前に座っている人の頭で画面が見えないことが多いです。特に天井が低い披露宴会場ではこのようなケースがありますので、スクリーンの位置、数などを把握しておくのも大事です。

実際に試写などへ同行する時も「後ろの席に座って見てみる」ということも行っています。式場さんは新郎新婦さんをど真ん中に座らせて試写されてますが、そんな場所で見れる人は当日いないです。実際にどう見えるか?というのがとても大事です。

スクリーンが低い時の注意点

プロフィールムービーやオープニングムービー、サプライズムービー、余興映像に共通して言えるのが「文字の配置」です。

例えば、画面上に「1990年1月1日 ◯◯家の長男として誕生!!」など表示しますよね。

テロップの位置は下に表示することが多いため、後ろの席に座っている人は文字が見えない。ということが起こりえます。

そして、高砂から遠くなればなるほど遠い席に座っているのは「ご家族」です。特にプロフィールムービーなどは家族にメッセージを送ることもありますので、もし高砂付近にスクリーンがある場合は「一番後ろの席から文字が見えるか」ということを確認しましょう。

それでも見えないときはテロップの文字位置を変更する。ということも視野に入れた方がいいと思います。

プロジェクターの設定で画面が途切れることも

これはDVDなどを再生する機材・プロジェクター(スクリーンへ投影する)の設定によって、画面が切れたりすることがある。というお話です。

パソコンや自宅のテレビではちゃんと見れるのに、式場で上映したら端っこや下の方が写っていない。。ということもあります。

これは「投影する機材・プロジェクターの設定」で、このような現象が起こることがあります。
理由は色々あるのですが、

・スタッフが設定を触った
・何か理由がある
・毎回セッティングしないといけないシステム

という場合です。試写に行って実際に上映することでどんな写り方をするか?というのを自分の目で見た方が確実です。

といのも、スタッフさんは「写ればOK」です。でも、本来どんな映像だったのかは新郎新婦さんや作り手側しか知りませんよね?ということは、先ほど画面比率でもあったような「横に伸びてる」とか、「画面が切れている」という細かな部分は式場さんには分からない可能性もあります。だからこそ、実際にスクリーンで上映して見てみる。ということが大事になるわけです。

実際にあった、とんでもないミス

熊本のある式場さんだったのですが、新郎新婦さんが思い入れのあるオープニングムービーを作って行かれて、試写もばっちり!いざ当日上映・・・・・すると、スクリーンの画面に「拡大された映像」が映し出され、顔もテロップも何が何なのか分からないまま上映され、そのまま入場となってしましました。

イメージ的な例えで言うと

披露宴スクリーン画面例

というスクリーンの画面のはずが、、、

披露宴スクリーン画面|失敗例

これ最悪でしょ。取り返しのつかないミスをしてしまった式場です。

ムービー演出の内容と時間

映像制作をするにあたって、よく時間のことは気にされる人もいます。式場スタッフさんも「オープニングは1分くらい、プロフィールは5分以内」が一般的に多いです。

ここでは「一般的に多い」ということであって、映像の中身がどういう内容や構成かよって体感する時間って実は変わるんです。好きなアニメや番組見ていたら、あっという間に時間が経つのと同じですね。スケジュール的なアレであれしなくちゃいけない場合を除いて、どんな構成でどんな印象を与えるか。と言うことが、とても重要です。

やらない方がいい構成

<3曲以上を使用する単純な構成>
プロフィールや余興などでありがちですが、曲をつなげることは問題でなく、「あ〜終わったね〜いいね〜」と、思わせてしまった後に「実はまだあります」的な「まだあるったい!笑」「えら〜い長かね〜!」と、一旦映像を見る姿勢から離れてしまうと、感情移入できずに「長いな〜」と思われることになります。

改善するポイントは映像にメリハリを持たせましょう。使用する曲にもよりますが、楽曲の最後の部分って終わりって感じしますよね。なので、次の映像や曲につなげたいときに「終わり感」を出さないことです。

そして、できるだけ盛り上がる部分・メッセージ部分など、メリハリをつけることで飽きのこない映像になりやすくなります。BGMと写真のテロップだけだと5分〜6分が限界かもしれません。動画や音声などを使う場合は、盛り上がる部分やストーリー性を持たせると「次は何がくるかな?」と映像に感情移入しやすくなります。

<単調な映像と単調な曲は避けましょう>
使いたい曲などで単調な曲を選ばれる方もいます。なんか、ずーっと同じ一定のリズム・音程が繰り返されるような曲。また、インタビュー系のオープニングやプロフィールムービーなどもあり、一定の人気を保っていますが、あまりにもインタビュー時間が長いと・・「くどい!」に変わります。

曲調もとても大事で、映像の印象の8割は曲で決まると言っても過言ではないと思います。感動系なのか、楽しい雰囲気なのかで、選曲がとても重要になります。

<7分以上になる場合>
どうしても動画やインタビュー、色んな構成をしていると5分とかあっという間に過ぎてしまうこともあります。
ここで大事なのは「飽きがこない映像なのか?」という部分です。実際に映像の内容が面白ければ10分以上でも見ていられます。ただ、進行の兼ね合いもあるので、5分以内に必ずしないといけない場合は、2次会で続きや、全編バージョンを上映するなど行い、ゲストにも楽しんでもらうこともできますね。

時間を気にするよりも、見てもらいたい人へどう見せるか。の方を重視した方が私はいいと思います。

まとめ

今回は披露宴で上映するムービー演出のお話でしたが、一番大切なのは「だれにどう見せたいか」という部分です。その為に、見てもらえる環境・映像に集中してもらえる環境・スクリーンの見え方・映像の内容ということを考えることが必要になってきます。

このことを新郎新婦さんが全て把握するのではなく、プランナーを始め、キャプテンや司会者さんにお二人の意思を共有することが「ムービー演出」を成功させて、ゲストの記憶に残るステキな演出になると思います。

せっかく想いを込めて作ったムービーだからこそ、ゲストにちゃんと見てもらえると嬉しいですよね。

最後までご覧頂きありがとうございました。

About The Author

AvenirDesignアベニール代表 / ビデオグラファー / フォトグラファーKazuto Yamasaki
写真や動画撮影を行うカメラマンでもあり、結婚式のプランニングや式場との商談も行っているアベニールデザイン代表 山﨑一人。
ハワイの現地プロデュース会社との提携により、持ち込み無料のハワイウェディングプランなどで全国から問い合わせがくるWebサイトを立ち上げる。

「結婚式では後悔してほしくない!」という想いから、結婚式場の仕組みや新郎新婦に本当に役に立つ情報をこの「BrideMedia」で掲載。
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